まいっちんぐ冬キャン先生の冬キャンプ入門講座
LESSON5
冬キャン先生
突然だけど、ケン太くんは冬キャンプで一番困る、いや、まいっちんぐなのは何だと思う?
ケン太くん
『寒さ』だと思うけど、タイトルからして積載問題だね。それと、もう『まいっちんぐ』を無理に言わなくても良いよ。 誰も期待してないから。
冬キャン先生
勘のいいガキは嫌いだよ。
そう。寒さ対策のために荷物が増える事だね。
夏のキャンプでも車のトランクがいっぱいなのに、ストーブや厚手の布類、ホットカーペットなんて、どうやったって載らないでしょ?
君みたいなチェリーは、どうせトランクに荷物が載らないって困るに決まってるんだ。
孫悟空風に言えば、『おめぇみてぇな、さくらんぼは、どーせちっせえトランクスさに荷物が載らねぇって困るにちげぇねんだぞ』
解決策として、スマート化、つまり荷物を減らしたり、コンパクト化、つまりギアをコンパクトに収納できるものに変えるって事も考えられるけど、
冬キャンプには、手っ取り早くルーフラックを付けちゃう事を勧めるよ。
ケン太くん
急に孫悟空だなんて、トランクとトランクスをかけたんだろうけど、もうアイデンティティの喪失だよ。まあ、確かに今でもトランクはパンパンで後方確認も厳しいから、荷物が載らなくて困るのは否定できないなぁ。
それに加えてストーブを載せるとなると頭が痛いね。バファリン半分飲もうかな。
でも、ルーフラックって、車の屋根の上に付けるあれだよね。四駆ならカッコいいけど、普通車に付けるとダサくないかな?
冬キャン先生
ダサいかダサくないかは個人の主観だけど、ルーフラックを付けるだけで積載問題が解決するなら我慢できるんじゃないかい?
それに、ラックならルーフボックスほど費用はかからないんだよ。
なにも『はなまるボックス』を載せろって言ってるわけじゃないんだし。
必要な物や設置の仕方、積載の注意点などを説明してあげるから、考えてみたらどうだい?
ケン太くん
そうだね。はなまるボックスと比べれば我慢できるね。それに、積載問題を何とかしなきゃ冬キャンプには行けないから、買うかどうかは置いておいて、聞くだけ聞いてあげても良くってよ。
冬キャン先生
何だい?上から物を言ってくるじゃないか。
ん?そうか!『上』から『物』って点でルーフラックとかけてるんだよね?そうじゃないならブン殴ってるところだよ。
ルーフラックの選び方
適合する商品を見つける
冬キャン先生
まず、ルーフラックを取り付けるのには何が必要だと思う?
ケン太くん
財力?
冬キャン先生
そうだね。否定はしない。
ただ、今聞いているのは部品の話だよ。
ルーフラックを取り付けるには、まず、ラックを載せるキャリアシステム、つまり土台の部分が必要だね。
フットと呼ばれる部品を車に4箇所取り付け、このフットにバー2本を渡してやると土台ができる。
その上にカゴ型のラックを取り付けるんだ。
ケン太くん
僕だって馬鹿じゃないんだよ。見た事があるから知ってるよ。
それと、さっき上から物を言ったのは謝るよ。ルーフラックとかけてるなんて意識はなかったからね。
冬キャン先生
謝っても遅いよ。政治家じゃないんだから、前言を撤回して謝罪したって許されないのさ。後で裏においで。
このルーフキャリアシステムやラックのメーカーで有名なのはinno(イノー)やTERZO(テルッツオ)やTHULE(スーリー)だね。
これら以外にもラックまで一体型の商品を作っている会社もあるけど、今回は私がいつも使っているTERZO(テルッツオ)で説明するよ。
ちなみに、私はTERZOでキャリアシステムを5回も買ってるヘビーユーザーなんだ。ラックは使い回してるけどね。自分でもどうかしてると思うよ。
まず、車種によってフット(土台部分)の形が違うから、車種に適合するものをメーカーのホームページで検索するんだ。
試しにケン太くんの乗っているホンダのステップワゴンではどれを買えば良いのか、いくらぐらいするのかを見てみよう。
チェリーのくせにスパーダってのが鼻に付くけど、今回は見逃してやろう。
さっきのと合わせてイエローカードだ。
えぇっと、チェリーのステップワゴン スパーダの型式は『DBA-RP3』だね。
ホームページからカタログを見てみよう。
バーのタイプによってエアロとスクエアがあるけど、安いスクエア(四角タイプ)のものでみると・・・
必要な部品は
フットが『EF14BL』 または 『EF14BLX』
バーが『EB6』
取付ホルダーが『EH416』だね。
この取付ホルダーというのは、フットを車の形に合わせて取り付けるための金具だよ。車種ごとに取付部分の形が微妙に違うから、専用の金具があるんだ。(車種によっては無くても付けられる車もあります。)
フットが二種類あるけど、鍵のタイプの違いだから『EF14BL』で見てみよう。
これにラックを載せるんだけど、ラックはレギュラータイプで私も使っている『EA303 』で見てみよう。
- 価格: 18150 円
- 楽天で詳細を見る
価格
キャリアシステムの方は、メーカーの定価は合計で22,500円だけど、 ネットの方が安いから楽天で見てみると
税込15,680円とかあるね。
ルーフラックは定価21,000円だけど、ネットでは税込17,000円くらいで買えそうだね。
ここまでの合計33,000円くらいで車にラックが付くことになるね。
ケン太くん
33,000円か~。週刊少年ジャンプ2年分以上だけど、
思ったよりも安いかな。これで積載問題が解決するなら・・・。
冬キャン先生
おっと待った!
そう簡単な話ではないんだよ。購入前に注意するべきことがあるんだ。
ケン太くん
なんだよ。急に大きな文字になって。びっくりするじゃないか。
フォント気を付けて欲しいよ。
冬キャン先生
『本当』と『フォント』のダジャレを面白いと思って言ってるんなら君も立派なおっさんだよ。ようこそ、加齢臭漂う昭和の世界へ・・・。
耐荷重量の把握
冬キャン先生
まず、気をつけなければいけないのが、耐荷重量だよ。
ルーフキャリアのシステムさえ付ければ、どんな荷物でも載るかというと、そうではないんだ。
車によって、載せてもいい荷物の重さが決まってるんだよ。
車の屋根の構造が違うから当たり前なんだけど、車種によって結構な差があるから気をつけてね。
ケン太くん
俺のステップワゴンは?
冬キャン先生
TERZOのホームページからカタログが確認できるから、してみよう。
ケン太くんのホンダステップワゴンは40㎏だね。
ちなみに、最新のノアやヴォクシー、オデッセイなどは30キロ、セレナは50キロ。
(※年式やバーの形状によって異なります。)
結構違いがあるのが分かるだろ?
ちなみに、この耐荷重量は、荷物だけじゃなく、フットやバーといったキャリアシステム自体やルーフラックの重さも含めて考えなきゃいけないんだよ。
ケン太くん
じゃあ、、全然載せられないじゃないか?
冬キャン先生
そう。結構厳しいんだ。まあ、メーカーとしては安全に載せられる重さを余裕をもって提示しているだろうから多少は超えても大丈夫なんだろうけど
メーカーの目安を超えて載せてて何かあっても嫌だからね。
だから、ルーフボックスのように、ボックスだけで20㎏もあると、荷物が載せられない車が多いんだ。
それよりもルーフラックの方が軽い(レギュラーで6.8kg)から、この耐荷重量が少ない車ほど、ルーフボックスよりもルーフラックの方が使えるって事さ。
キャリアシステムとラックの重さを見てみると、フットが2.7㎏、バーが3.8㎏、ラックは6.8㎏だから、この数字から13kgくらい引いた数字が載せられる荷物の重さだと考えるといいよ。
例えば、ノアやヴォクシーの30kgだと、実際は20kg弱しか載せられない事になる。
ケン太くん
じゃあ、俺のステップワゴンでも27㎏しか載せられないってこと?
なんだよ、ツールームテントだけでも17㎏あるのに、全然載せられないじゃん。意味ないよ。
何が積載問題の解決だよ!騙したな?訴えてやる!次に会うのは法廷だ!
冬キャン先生
だから、お金取ってないから詐欺とか成立しないからね。
それより、説明を最後まで聞けよ。
確かに20㎏とか30㎏じゃあ全然載せられないとも思えるよね。
でも、全部をラックに載せるわけじゃないんだ。軽くて嵩張るものを載せるんだよ。
ケン太くん
amazonの梱包材とか?
冬キャン先生
君がamazonの梱包材をキャンプに持って行くならそうだ。
ケン太くん
持って行かないや・・・。
冬キャン先生
そうだろ?何でそんな事を言ったんだ?
ケン太くん
さっきの加齢臭の事が気になって、ボーっとしてたよ。
俺ってもう臭いのかな?
冬キャン先生
加齢臭より今は『ルーフラックに何を載せるか』だ。気持ちを切り替えろ!
軽くて嵩張るもの、つまり、シュラフや布類、着替え、ホットカーペットなどを載せれば、トランクのかなりの体積が空くことになるよね。
私もルーフの積載目安30kgまでの普通のワンボックス車で、家族4人、犬3匹、猫1匹で一週間北海道や九州にキャンプへ行くのに、ルーフラックが大活躍したんだ。
結構な量の荷物になったけど、その中でも軽いものをルーフラックに20㎏分くらい載せてたんだ。
犬猫のケージだけでも相当な体積だからトランクだけじゃ無理だったんだよ。
冬キャン先生
我が家のキャンプ用品でいうと
・インフレーターマット×3
・シュラフ×3
・テントのインナーマット
・ヘキサタープ
・イス×4
の合計で20㎏くらいだよ。
これだけ載れば、ストーブや電気カーペットなどの暖房器具のスペースが空くんだよ。
高さ制限
キャリアシステムの取り付け自体は難しいものではないけど、ちゃんと付けるのにはそこそこ時間がかかる。
だからキャンプに行くときにだけ付けてそれ以外は外しておくなんて使い方はお勧めできない。
そうすると、普段からキャリアシステムを付けたままになるんだけど、駐車場の高さに制限があるなら気を付けなければいけないね。
キャリア装着時の高さもメーカーのホームページに載っているからちゃんと確認しておく方がいいよ。
ケン太くん
俺のステップワゴンは?
冬キャン先生
いい加減、自分で見ろよ!私は君のお母さんじゃないんだよ。
ケン太くん
そうだね。甘えすぎちゃった。加齢臭のするオッサンが何甘えてんだって話だよね。臭いおっさんらしくするよ。
ええと、ステップワゴンは取付後で191cmかぁ。まあ、駐車場には入るね。
あれ?でも、ルーフラックを付けるとやばいかも。
冬キャン先生
ラックの高さが8.6cmだから、載せた高さでも200cmくらいだね。
それならよくある2.1mの立体駐車場にもそのまま入れるね。
ただ、ラックの取り付け自体は手でネジを閉めるだけだから、キャンプのときだけ載せても手間ではないよ。
私もそうしているんだ。
購入前に確認しておくのはこんな所かな。
ケン太くん
そっか。自分の車が積載できる重さを調べておいて、何が載せられるのか考えてからのがいいんだね。
他にも注意することはまだあるの?加齢臭以外に。
冬キャン先生
そうだね。
実際にキャンプ用品を載せて使うには、他にも必要なものがあるんだ。
でも、長くなったから続きは次回にしよう。
次回は、ルーフラックを使うのに必要な物と、載せた荷物の固定の仕方についてだよ。
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