幼なじみで同級生の毛羅蘭(モーラ ラン)と高規格キャンプ場に遊びに行って・・・
黒ずくめの男達の怪しげな取引現場を目撃した!
取引を見るのに夢中になっていたオレは・・・
背後から近づいて来るもう一人の仲間に気づかなかった・・・
オレはその男に毒キノコを食べさせられ、目が覚めたら・・・
体が縮んでしまっていた‼︎
ペグ藤新一が生きているとヤツらにバレたら、また命を狙われ・・・
まわりの人間にも被害が及ぶ・・・
正体を隠すことにしたオレは・・・
蘭に名前を聞かれて、
とっさに【小川コールマン】と名乗り・・・
ヤツらの情報をつかむために、
父親が探偵をやっている蘭の家に転がり込んだ・・・
小さくなってもテントは同じ!
失敗なしの名キャンパー‼︎
真実はいつもひとつ!!
ランタンは2つ!できれば3つ!!
名探偵キャンパー コールマン!!
第一話を見逃した方はhuluで観てね。
(ウソです。こちらからどうぞ。)
rakujirou.hatenablog.com
事件
俺と蘭、毛羅のおっさんは、博士の車でキャンプに来ていた。少年キャンパー団も一緒だ。
※急に『博士』や『少年キャンパー団』なるモノが出てきましたが、何となく分かりますよね?
そこで事件は起こった!
炊事場の流し台が詰まってしまっていたのだ。
流し台は一つしかないため、食器を洗いたいキャンパー達は困り果ててしまった。
蘭
『誰かしら、こんなに残飯を流したの…。』
『自分の家じゃないんだから、排水口にゴミを残すだけでもダメなのに…。ねぇコナ、じゃなかった、コールマン君。』
コールマン
『うん。そうだね。こんなに沢山のお米を流したら詰まるに決まってるのにね。』
流し台には大量の米が散乱し、米によって排水口が詰まっていると思われた。
毛羅小五郎
『どうせキャンプブームに乗っかったミーハーなビギナーだろう。』
『ここは、名探偵 毛羅小五郎が犯人を見つけ出し、しっかりと責任を取ってもらうとしよう。』
そこに、警視庁からいつものメンツがやってきた。
警視庁捜査一課の目黒警部と高木刑事だ。
目黒警部
『また君か。毛羅君。君がいるキャンプ場でばかり事件が起こるが、君は呪われているんじゃないのか?』
毛羅小五郎
『嫌だなぁ、警部殿。たまたまですよ。』
『それよりも、今回の事件はこの名探偵毛羅小五郎が既に犯人を特定しているであります!』
『犯人は、昨夜白米を食べたと証言している犬山さん、猿川さん、木地谷さん。この3人の中にいるのは間違いない!』
『そして、その中でも、一番怪しいのは、ダッチオーブンで米を炊いたといっている猿川さん、あなただ!』
猿川
『そんな〜。私は確かにダッチオーブンで米を炊いたけど、だからってどうして犯人になるんですか?』
毛羅小五郎
『いいですか。』
『なぜなら、ダッチオーブンで米を炊くやつなんておかしいからですよ。』
『確かに、ダッチオーブンで米を炊くと美味しいでしょう。それは分かる!
しかし!
重いダッチオーブンをわざわざ持ってきたのに、米を炊くのに使うなんて不自然でしょ?』
『ダッチオーブンはメイン料理にこそ使う物。
どうせ、米を炊いたのは良いけど、その後で急いでメインの調理に使うために、ご飯をダッチオーブンから他の入れ物に移したんだ。』
『急いでたから炊事場にお米が散らばっても見て見ぬ振りをしたんじゃありませんか?』
猿川
『そんな〜。』
コールマン
『あれれ〜。でもおかしくない?』
小五郎
『なんだ!子供が口を出すんじゃない!』
蘭
『どうしたの?コールマン君』
コールマン
『だって、ダッチオーブンって使った後にすぐ水を入れると割れちゃうんだよね?』
『急いで他の料理に使うなんて使い方するのかな〜?』
小五郎
『な〜に!何言ってんだ?』
『こんなに硬い物が割れるだと?馬鹿言ってんじゃねぇ!』
蘭
『あっ!そう言えば昔、新一が言ってたわ。ダッチオーブンって、使ってすぐに水を入れると危険だって。』
『コールマン君、よく知ってるわね。』
コールマン
『う、うん。新一兄ちゃんに教わったんだ。』
小五郎
『あのキャンプ小僧は、こんな子供にまで何を教えてんだ!』
猿川
『そうそう。誤解ですよ〜。だって私はダッチオーブンを2つ持ってきてるんですから。』
毛羅小五郎
『なに〜。』
『違うのか…』
『じゃあ、犯人は、このお弁当箱で米を炊いたと言っている犬山さん、あなたですね!』
犬山
『お弁当箱?』
『コレはメスティンですよ!知らないんですか?』
小五郎
『め、めすちん?』
『なんですか、それは?どう見てもお弁当箱じゃないですか!』
コールマン
『メスティンといえば、トランギアのメスティンが有名だよね。』
『スウェーデンのtrangia(トランギア)という会社が作っているアルミ製の飯ごうのことだよね!蘭姉ちゃん?』
蘭
『そうなの?私はそこまで知らないなぁ。』
『そういえば…。昔、新一が、【メスティンで一人飯】の反対は【オスマン帝国】だって言ってたけど…。意味が分からなかったのよ。あれ、何だったのかしら?』
コールマン
(やべっ!何でそんなことだけ覚えてんだ?)
『えっと、僕は子供だから、なんで反対がオスマン帝国なのかは分かんないけど…。』
『そんなことより、メスティンは最近はキャンパーに人気で、ご飯の自動炊飯ができるって聞いた気がするな。』
小五郎
『自動炊飯?』
犬山
『そ、そうですよ。メスティンは流行ってるんですよ。だから、コレでご飯を炊くのはおかしくないですってば!』
『まあ、焦げ付きの処理は面倒ですけどね。』
小五郎
『う〜ん。そうなると、犯人は、残った木地谷さん。あなたですね?』
『あなた、電子レンジで温めるだけのインスタントの白米を食べたと言いましたね?』
木地谷
『えぇ、さっき聞かれたときに答えた通りですよ。』
『何でそれで犯人なんですか?』
小五郎
『いいですか?キャンプ場には、電子レンジがないのです!』
『なのに、あなたはレンジで温めるだけのご飯を食べたと嘘の供述をした。』
『やましいことがあるから嘘をついたんだ!】
木地谷
『そんな〜、無茶苦茶だ〜!』
コールマン
(いや、違う…。犯人はさっきおかしな事を言ってたあの人だ。)
(でも、証拠がないぞ…。)
つづく
【次回予告】
『ダッチ、メスティン、インスタント。一番美味しいご飯はどれだ?片付け上手はキャンプ上手。家に帰るまでがキャンプです。』
次回
【洗米L特急】
お楽しみに!