キャンプ憲法を知ってる?
日本国憲法は知らなくても、キャンパーならキャンプ憲法くらいは知っておかないと恥をかくことがありますよね。
最近では、約70%の人がキャンプ憲法を通信講座で勉強してからキャンプを始めているそうです。
でも、逆に言うと、約30%の人はキャンプ憲法をちゃんと学んでいないって事です。
そこで今回は、そんな方のためにキャンプ憲法の講義をします。
『そんなの進研ゼミでやったから知ってるよ』という方も、今一度、キャンプ憲法をおさらいしておきましょう。
講師紹介
今回の講義では特別に、アリソナ大学キャンプ憲法学の主任教授 シバラレルーナ・シバラレールさんに解説してもらいます。
シバラレールさんは、アメリカ人でありながらも、日本人の奥様から日本のキャンプ、特にキャンプ史を研究するように強く求められた結果、仕方なく日本のキャンプ憲法史の専門家となった方です。
研究内容は、日本におけるアメリカ(主にColeman)統治下から現代に至るまでのキャンプ史だそうで、一身上の都合からOGAWAのテントのみを愛用しているそうです。
(色々縛りがあって大変そうですね。)
それでは講義開始です。
Let's study キャンプ憲法
第一条 キャンパー主権
すべて主権はキャンパーにあり、この憲法がキャンパーに保障する自由及び権利は、キャンパーの不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、キャンパーは、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。
キャンプ憲法の根幹となる条文ですね。
いつ、誰と、どこで、どんなキャンプをするか、いわゆる『キャンプ権』をキャンパー自身が有する事を高らかに謳っています。
かつてキャンプは一部の上級国民のみに許された遊びであり、庶民には高嶺の花でした。
キャンプをするにも政府の許可が必要だった暗黒の時代。
【昭和10年代:無許可でキャンプをして連行される若者】
多くの血と引き換えに我々が手にした【キャンプ権】を、濫用する事なく責任を持って大切にしていかなければいけませんね。
第二条 キャンプ歴等による圧力の放棄
正義と秩序を基調とするキャンプ場の平和を誠実に希求し、常連キャンパーによる押し付けと、ベテランキャンパーによる威嚇又は長いキャンプ歴を背景としたキャンプ論の行使は、サイト間紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2前項の目的を達するため、海外製ギア、抽選でしか買えないギア、高額ギアその他の戦力はこれを保持しない。
初めて行ったキャンプ場で、我が物顔の常連キャンパー達が自分達で勝手にルールを作り、押し付けてきたら嫌ですよね。
また、わざと聞こえるようにあなたのギアの悪口を言ったり、オシャレなギアでマウントを取ってくるベテランキャンパーがいたらキャンプが台無し。
【ベテランキャンパーに囲まれ、罵倒されている初心者キャンパー(イメージ)】
さも自分達の方が偉いんだという態度で、フリーサイトの場所取りをするなんて許されません。
第1項では、平和なキャンプの実現のため、これらの行為による争いを禁止しています。
そして第2項では、ギアは争いの手段ではない事を定めています。
珍しいギアや高額なギアを持っているとしても、自分のキャンプの為だけに使わなければならない事を、念のために定めているのです。
最近の学会では、この条項を改正して、転売ヤーからじゃなくてもレア商品を買える権利を保障しようとの動きがあります。
改正には国民投票が必要ですが、何とか改正して欲しいものです。
第三条 たけだバーベキューの国事行為
たけだバーベキューのキャンプに関するすべての国事行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その味に責任を負ふ。
たけだバーベキューさんのキャンプ飯は、テレビでも絶賛されています。
ただ、その影響力の大きさから国事行為とされており、勝手にキャンプ飯を作ってはいけないことになっています。
(たけだ氏のキャンプ飯に群がる人達)
キャンパー主権を維持するため、内閣を通してキャンパーの意思の元に置かれているのです。
もちろん、『ナイスバーベ!』と言うにも内閣の助言と承認が必要です。
後段では、その味に内閣が責任を負うと規定されていますが、政府は美味しいときだけ手柄を横取りし、いまいちな時には、たけだ氏のせいにしがちなため、文字通り『美味しいとこ取り』と批判される条文になっています。
キャンプ飯のカリスマも大変ですね。
【先日のテレビ収録で、勝手に『ナイスバーベ』と言ってしまい叩かれるたけだ氏(中央)】
第四条 キャンパーの要件・キャンプの定義
キャンパーの要件は法律で定めるが、キャンプの定義は定めてはならない。
後段が重要です。
『何をキャンプとするか』はそれぞれキャンパーの自由です。
「デイキャンプはキャンプじゃない」とか、「電源サイトなんて邪道だ」という前時代的な思想を排除しているのです。
過去には…
与党であるオイルランタン党によるLEDランタンの迫害。
一部のメスティン至上主義者による電子ジャー炊飯の差別。
ブッシュクラフター達によるホワイトクリスマス・グランピング占領事件など、おぞましい事件がありました。
第五条 平等主義
すべてキャンパーは、焚き火の前では平等であつて、キャンプ歴、キャンプスタイル、持ってるギア、SNSのフォロワー数又はメタルマッチによる火起こしの成否により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
キャンパーは皆平等というのは当たり前のことです。
『メタルマッチで火起こししたから偉い』とか、『着火材を使うとダメ』なんてことはありません。
【着火材を使っただけで襲われる素人キャンパー】
『無骨』スタイルがカッコいいのはそれがトレンドだから。
唯一の価値観ではありません。
また、フォロワーの数とキャンパーの質に関係性はありません。
皆、焚き火の前では無力であり、平等なのです。
【焚き火と宇宙人の前では無力な様子】
さて、そろそろ時間になりましたので、今回はここまでにします。
次回の講義は第6条から第10条についてです。
今回の復習だけでなく、しっかりと予習をしておいてください。
それではまた来週。
Have a nice camp
※当講義は完全無料です。(当たり前だ)
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