おふざけキャンプ

キャンプの事で頭がいっぱい

キャンプ世界の童話 シンデレラ③

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前回②はこちら

①はこちらから

 

魔法使いのおばあさんの運転で、キャンピングカーZiLに乗り、王子様主催のグルキャンに向かったシンデレラ。

 

 

シンデレラ『お、おばあさん・・・。揺れて気持ち悪い・・・。』

 

 

魔法使い『あら、そう。運転してると酔わないから不思議よね。』

 

『車の運転七不思議のひとつよね。』

 

 

シンデレラ『車の運転七不思議って、初めて聞いたわ。他には何があるの?』

 

 

魔法使い『ひとつ聞くたびに毛穴が広がっていくけど、他の六つも聞きたい?』

 

『ちなみに、七つ全てを聞くと、森脇健児になるわよ。』

 

 

シンデレラ『絶対イヤ』『言わないで!』

 

 

魔法使い『まあ、そうよね。実際私も森脇健児になったときには焦ったわ。』

 

『必死に魔法を勉強して元に戻ったんだけど。地獄の日々だったわ。マラソンしなきゃいけないし。』

 

『そして、キャンピングカーは、高速道路で後ろからトラックに追い抜かれる時に、吸い込まれる様にフラつくから不思議よね。』

 

『これ二つ目ね。』

 

 

シンデレラ『イヤ〜!!言わないでって言ったじゃない!』

 

『毛穴が・・・広がっていくのを感じる・・・。』

 

 

魔法使い『それはそうと、さっきも言った様に、私は限度を知らないキャンパーが許せないの。』

 

『だから、いくら王子様主催のグルキャンだからって、静寂時間の10時になったらお開きにすると約束してちょうだい。いいわね?』

 

 

シンデレラ『分かったわ。つまり10時で魔法が解けるってことね?』

 

 

魔法使い『いえ。魔法が解けるのは12時と相場が決まっているの。だから、これは魔法とかじゃなくて、個人的な約束。』

 

『いえ、単なるマナーの話をしてるの。』

 

 

シンデレラ『そうなのね。分かったわ。いえ、宗茂宗猛の宗兄弟なのね。分かったわ。』

 

『マナーでも、カナーでも、大丈夫!約束は守るわ!』

 

シンデレラがマイブームの双子ダジャレを言っているうちに、車はグルキャンの会場になっているキャンプ場に到着しました。

 

 

魔法使い『さあ、着いたよ。どうやら、キャンピングカー専用サイトがあるキャンプ場だね。』

 

『キャンピングカーは普通のオートサイトには入れないから、ここからは一人でお行き。』

 

『帰りは10時にココで待っているから。』

 

『そうそう、管理棟で人数が増えたって申告するのを忘れない様にね。あと、合流するならゴミ袋を買って持っていくといいわ。これはマナーよ。』

 

『そして、会いたくて会いたくて震えるのはカナーよ。』

 

 

シンデレラ『分かったわ。でも、結局おばあさんのトリセツは分からなかったわ。ありがとう。いってきます!』

 

 

 

グルキャンの会場では、20人ほどの集団が輪になって焚き火を囲んでいました。

 

 

シンデレラ『あっ!お継母さんとお姉さん達だ!』

 

継母『えっ!?何であなたがここにいるの?』

 

姉1『シンデレラじゃないの!あなた、どうやってここまで来たの?』

 

姉2『・・・クソが!』

 

 

継母と姉達は驚いた拍子に、座っていたHelinoxのチェアワンに似た中華製の椅子がひっくり返り転んでしまいました。

 

持っていたグラスを落としましたが、snow peakのクラルテシリーズのタンブラーだったので大丈夫でした。

 

 

王子様『大丈夫ですか?お怪我はありませ・・・』

 

『あなたは・・・』

 

王子様はシンデレラを一目見て目が離せなくなりました。

 

それは、シンデレラの毛穴が開いていたからではなく、他の参加者に比べて・・・、そう、あくまで比較の問題ではあったものの、シンデレラが若くて美しかったからでした。

 

 

王子様『こちらの方はどなたですか?』

 

王子様はひっくり返っている継母に尋ねました。

 

継母『これは私の娘です。ただ、今日は用事があって来れないって言ってたんですけど・・・。』

 

 

シンデレラ『実はね。親切だけど、ちょっとメンタルに難のあるおばあさんに連れてきてもらったの。』

 

シンデレラは王子様たち参加者に向かって挨拶しました。

 

シンデレラ『どうもはじめましてこんばんみ!私、シンデレラと言います。』

 

『キャンプ大好きなんで来ちゃいました!』

 

 

王子様『シンデレラって名前なの?外国の方かな?』

 

 

シンデレラ『やだわ。あだ名っていうか、愛称なんです。キャプテンスタッグの事を鹿番長って言うのと同じです。』

 

『元々は、父がなぜか私の事をシンデレラって呼び始めて、次第にみんなもシンデレラって呼ぶようになったんです。』

 

『本名はマキコです。父が焚き火が大好きなので、焚き火で使う薪の子供と書いて薪子。』

 

 

王子様『そうですか・・・。』

 

王子様は、キャンプ好きじゃなかったらグレてもおかしくない名前だと思いましたが、言いたい気持ちをグッと抑え込み、心の焚き火で燃やしました。

 

 

王子様『じゃあ、薪子ちゃんも一緒に焚き火しよっか。』

 

『椅子がないから僕の横にくるといいよ。僕の椅子はスノピのラックソットだから、二人座れるし、夜はコットにもなるんだ。』

 

シンデレラは王子様の横に座り、一緒に焚き火をしながら会話を楽しみました。

 

 

しかし、徐々にシンデレラは会話よりも焚き火に夢中になっていきました。

 

 

王子様『薪子ちゃん。ちょっと薪を入れすぎじゃないかな?炎が大きいよ。』

 

 

シンデレラ『私、チョロチョロした焚き火は嫌なの。炎が高くまで上がる豪快な焚き火が好きなの。』

 

 

王子様『僕は焚き火台の中で綺麗に薪を並べて、しかも、炎も綺麗な形になるように調整するのが好きなんだけど・・・。』

 

 

シンデレラは焚き火に夢中になり王子様の声が聞こえません。

 

 

シンデレラ『もっと薪ください!もっと!もっと!せっかくのグルキャンなんだからパーっといきましょう!』

 

『薪をじゃんじゃん燃やすわよー!』

 

 

『違う!広葉樹じやなくて、針葉樹の薪が欲しいの!』

 

『じゃんじゃん燃やすって言ってるのに広葉樹持ってくるバカがどこにいるの!』

 

シンデレラがどんどん針葉樹の薪を入れるので、炎はさらに大きくなり、轟々と燃えました。

 

空に舞い上がった火の粉が燃え尽きて灰になって落ちてきます。

 

でも、シンデレラはお構いなしに焚き火を続けました。

 

 

王子様『薪子ちゃん。危ないよ。それに、灰がいっぱい落ちてきてるよ。』

 

『ほら、帽子にもいっぱい付いちゃってるよ。』

 

 

王子様は焚き火の炎で照らされるシンデレラの顔を覗き込みました。

 

王子様『あれっ?薪子ちゃん。明るいところで見ると、なんだか感じか違うね。』

 

『毛穴が・・・』

 

 

シンデレラ『えっ?!毛穴?』

 

『嫌!!やめてください!見ないで!』

 

『違うの!これは・・この毛穴は違うの!おばあさんが魔法で・・・』

 

 

王子様『魔法?』

 

 

シンデレラ『そう、この毛穴は魔法・・・違う!呪いよ!七不思議の呪いなの!』

 

シンデレラは毛穴を見られたショックで興奮状態でした。

 

そんなシンデレラに焚き火の燃えかすの灰が降りかかっていました。

シンデレラの帽子は真っ白になっていました。

 

 

王子様『そうか。灰かぶり姫・・・。シンデレラってそういう意味だったんだね。』

 

王子様は思いました。

 

焚き火の好みが違う女性とは付き合えないなぁ。

 

それに、シンデレラと呼ばれるほど灰をかぶりながら焚き火に夢中になってるのも引くし、しかも、毛穴が広がってる上に、精神に異常のある女性って怖いな、と。

 

 

王子様『ええっと。薪子ちゃん。そろそろ夜も遅いから、椅子をコットにしたいんだ。悪いけど、どいてくれるかな。椅子に灰も付くし。』

 

王子様はシンデレラから離れていきました。

 

シンデレラは毛穴を見られたショックでしばらく放心状態でしたが、ふと時計を見ると、10時10分になっていました。

 

 

シンデレラ『しまった!約束の時間を、過ぎてしまったわ。急がなきゃ!』

 

シンデレラはおばあさんとの待ち合わせ場所に急ぎました。

 

 

そこには、遠目でも分かるほどに怒っているおばあさんがZiLの前で仁王立ちしていました。

 

シンデレラ『おばあさんごめんなさい。焚き火に夢中になっちゃって・・・。』

 

 

魔法使い『言ったわよね。私、何度も言ったわよ。ああ、言った。絶対に言った。言わないわけがない。』

 

『あれだけ言ったのに、あなたは・・・。』

 

 

シンデレラ『本当にごめんなさい。』

 

 

魔法使い『それに、何?その真っ白な頭は?灰だらけじゃないの?!』

 

『そんなんじゃ、私の大切なZiLには乗せられないわ!』

 

『走って帰りなさい!』

 

 

シンデレラ『そんなぁ〜。こんな所から走って帰れないわ。お願い。乗せてください。』

 

 

魔法使い『それじゃあ、走れるようにしてあげるわ』

 

 

そういうと、魔法使いは車の運転七不思議の残り5つを立て続けに言い切りました。

 

シンデレラ『やめて!毛穴が!』

 

『違う・・・。何?身体がおかしい・・・。力が、力が溢れてくるわ!』

 

 

魔法使い『よし。その姿なら走って帰れるわね。』

 

 

シンデレラは車の運転七不思議を全て聞いた事で、がっつり森脇健児になっていました。

 

 

シンデレラ改め森脇健児

『よっしゃ〜!!やりますよー!赤坂通って家まで帰るぞ〜!!』

 

『やる気!元気!森脇!』

 

おわり

 

※キャンプでは限度を超えないように気をつけましょう。

 

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